
こんにちは♪ ステラです。
今回は
棚板や扉のペイント、鏡周りの装飾などをして仕上げます。
第3回 『ドールの世界って本当に総合芸術なんですね!(ペイント・鏡・細部仕上げ)』
■ 棚板・引き出し・扉

ペイントするパーツはすべて本体から取り外しておきます。
これらの主な素材はMDF材。
MDFは反りにくく、とても丈夫な素材で
私もドール背景の壁面に使ったことがあります。
最近は小さめにカットされた商品を見かけなくなってきたので、
ホームセンターなどで端材のちょうどいいのに出会うと
使う予定がなくてもとりあえず購入してしまう私です☆
さて
この後、こげ茶とグリーンに塗るだけなのですが

せっかくなので私なりの小さな工夫をいくつかご紹介しますね。
第1回の冒頭でお話したとおり、私はアンティークや古い建物が大好きです。
当初思い描いたそんなイメージを大切にしながら、
棚板や引き出しには長く使い込んだようなエイジング加工を施すことにしました。

ポイントは、やすりを効果的に使うこと。
塗装の前に粗めのサンドペーパーで全体をやすりがけ。
その後、棒やすりでわざと大きめの傷や凹みをつけました。
そしてアクリル絵の具でペイント。
乾いたら細かい番手のやすりで擦って、シャビーな雰囲気を出します。

レンガの雰囲気にも合うようです。
引き出しのつまみは蝶番に合わせて
真鍮のような渋いゴールドに塗りました。
■ ドア

ドアはくすんだグリーンにペイント。

住所表示のようなプレートはアクセサリーパーツです。
可愛らしい天使のチャームもあって激しく迷ったのですが、
初期のコンセプトを思い出して
ここは男子っぽくクールにしようとこちらを選びました。
こういうパーツはレザークラフトのコーナーで探すと見つかるようです。
売り場をウロウロしているうちにときめく出会いがいくつもあって
(革は後ほど登場します)
今回のカスタムのおかげで私の興味の対象もさらに広がってしまいました。
■ 鏡

デフォルトのオーバル型の鏡では可愛すぎるので、
四角いフォルムに見えるように覆いをつけました。
材料は1ミリ厚のバルサ材です。
カラーリングはバタフライ式のテーブルと上部の飾り棚と合わせて、こげ茶色に。

リベットを打ち付けたような飾りはホットフィット。
鏡面にはレタリングシートで英文字を加えています。
ここではあまりメッセージ性のない文字の羅列にしました。
うまく貼れなくてところどころ掠れてしまったのも、
見方を変えれば年季の入ったヴィンテージ風!
■ アクセサリーボード

アクセサリーボードは、
ペンダントやカチューシャなどを自由にかけられるように
シンプルな形にしました。

クッション部分の材料はスチレンボード(5ミリ厚)と革。
小さなハギレで十分です。
カットしたスチレンボードに両面テープで革を貼ります。

フックにしたのはピアスパーツ。
余分な部分をカットし、クッションに差し込みました。
周りを囲むように木枠をつけトランクに固定して
アクセサリーボードは出来上がりです。
■ ハンドル

本体のハンドルは革で自作したものに替えました。
同じサイズの既製品を探してはみたのですが見つからなくて。
革をこんな風に加工するのも初めてで、試行錯誤でした。

もとのハンドルパーツを参考に革をカットし、
2枚貼り合わせて作りました。
専用の道具もなく、
裁断はカッターで、穴開けには彫刻刀を使うという
ハイパー初心者だからこそのワザを繰り出した私です!
知らないって、時にとても強いですね。
それでも
革を削って磨いて、と作業を進めるうちにすっかり楽しくなって
キーホルダーも革で作ってみることにしました。
■ キーホルダー

フレーム状に革をカットし中に切手シールを挟み込んで
ハンドステッチで縫い合わせました。
角にハトメ穴を開けて革紐を通し、
クロス型のチャームとモチーフレースを添え
カギにつけたら完成です。
■ ドール固定リボン

最後に50cmにカットしたリボンを取り付けて、
全てのカスタムが終わりました!





振り返ってみれば、楽しかった!のひと言に尽きるカスタムでしたが
真っ白なままでも素敵なドールトランクに
やすりをかけたり色を塗るのには大変な勇気が要りました。
文中でも書いたとおり、初めてチャレンジした手法がいくつもあって
不安も大いにありました。
ペーパーナプキンデコも、革を使う技法もそうです。
でも途中からはそんなことも忘れ、すっかり夢中になっていました。



今回タイトルにした『ドールって本当に総合芸術なんですね!』は
私の心からの感想です。
普段は布ばかり扱っている私が、針と糸をドライバーとねじに持ち替えて
ボンドや塗料と格闘し、木屑まみれになり……(笑)
でも慣れない作業に戸惑いながらも工夫をこらして取り組めたことに
とてもとても満足しています!
とはいえ、カスタムそのものに100%満足しているわけではなく
私もこのトランクも、まだまだ成長の過程にあると考えています。
これで終わりではなく、これから先も、
また手を加えてよりよいトランクにしていければと思います。


これからしばらくの間、
モデルのかけるくんとともに各地を旅するこのトランクを
ぜひぜひ、
いろんな角度からご覧いただければ嬉しいです。
そしてみなさんのトランクカスタムの参考として
少しでもお役に立てれば幸いです♪
最後に、この素敵な機会を与えて下さったリトルファクトリー様に
心から感謝を申し上げます。
そしてここまで読んで下さったみなさんにも。
拙い内容にもかかわらず
最後までお付き合い頂きありがとうございました!